日本語の発声練習というと、声を出しているうちに、だんだん声が出てきて、歌えるようになる。
声帯を温めて、声を出しやすくする というような感じでしょうか。
ドイツ語でいうとdie stimmbildung.大文字にできなかった。
声を作り上げるといいます。
声は、ひとつひとつ、一音、一音作り上げていくのです。
だから、適当に下から上まで、どんな声の出し方であっても、だせればいいというものではありません。
けっこう難しいものです。
日本の発声練習みたいに、アバウトではありません。
ましてや、一人では歌えないから、合唱でみんなで歌えばいいやと言って歌う発声練習では、一人一人の声を直すことは不可能です。
そして、発声練習に30分もかけるのは間違っているのだ。
これは、ウィーンの声楽の先生がおっしゃっていたことです。
最低限の時間は必要ですが、必要以上の発声練習はいりません。
あまりに多くの時間をかけなければいけないのは、声帯に問題ある場合も考えられます。
実際に歌う楽曲のなかで、たくさん発声の練習もできます。
話すように歌う。その話し方も練習、指摘する場合が多いです。
日本語特有の話し方を少し直さなければいけない人が多いです。
歌う前の柔軟体操や呼吸法をやってから歌うと、だいぶ違いますが、ここを理解していない人が多いです。
体の使い方をわかれば、歌う体になってきます。
いっぱひとからげのコーラスは、とても難しい。
コーラスと声楽の発声は違ってはいけない。これは、ドイツ在住の日本人オペラ歌手も言っています。これで、わたしのコーラスにおける指導方は間違っていなかったと確信しました。
特に、日本人のコーラスの声は独特だ。
でも、それに気づいていない。
とても残念。
発声練習のパターンは、30分くらいできるものだが、正しい発声に直されもしないで、ただ発声練習のパターンをこなすのはナンセンスです。
声は持って生まれたもの。持ち声が、残念ながら大きいです。ですが、それを訓練によって、最大限に開花させることもできます。
それが正しい発声練習によって、厳しく訓練されて初めて開花するのです。
勿論、時間、年数がかかります。
ただの歌、されど歌。
直されてもいい。ブライドを捨てて、忠告を聞き入れる人でないと、なかなか上手になりませんね。
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